サンセバスチャンからすぐ行けて、バル巡り前の遠足にちょうどいい。
サンセバスチャンからは車で10分ほど、海岸線から内陸に5㎞ほど入ったりんごのお酒シードルのメッカの村アスティガラガに、バスクシードルの全てを見れて味わえる施設があります。

バスクシードル博物館「サガルドエチェア」の営業時間や入館料
Museo de la sidra vasca Sagardoetxea
ムセオ・デ・ラ・シードラ・バスカ サガルドエチェア
博物館の名前「サガルドエチェア」はバスク語で「りんごの家」を意味します。
営業時間:11時00分~13時30分, 16時00分~19時30分
(日曜は午前の部のみ)
住所: Kale Nagusia, 48, 20115 Astigarraga, Gipuzkoa
入館料:大人4ユーロ、10歳〜17歳2ユーロ、9歳以下は無料
(HPで予約可能・英語/スペイン語あり)
シードルはアルコール度数6度程度のお酒ですが、館内ではりんごジュースなども飲めます。
サガルドエチェアではシードラを文化の一部として積極的に子供達へのイベントなども行なっていて、子連れ大歓迎です。
サガルドエチェアに行ってみた
施設は主にバスクの土着品種のりんごの木が生えた丘と、バスクのシードルの歴史を簡単に展示した屋内施設になります。


丘から見下ろすアスティガラガの家々


りんご拾い体験してみた

シードラ用のりんごは、熟れて地面に落ちたものを、柄の長い鎌のような器具で刺して、籠に集めていきます。

バスクシードルの伝統製法を体験

収穫したりんごを、昔ながらの潰し器で潰す体験も。この棒がけっこう重い。これは重労働です。小柄な女性だと棒を持つので精一杯。


本来はここに溢れるほどのりんごを入れて、掛け声を掛けながら潰していくそうです。
畑には、昔々、シードラが手作りで作られていたときの古い耕作機が置かれていました。馬や牛に引かせて、土を耕す機械だったそうです。

シードル用りんご食べ比べ
色々な品種の土着りんごを食べくらべ。そのまま食べておいしい品種では・・ないです!酸が強く、渋みも強い、これがボディのあるバスクシードルになるんですね。

シードラの文化、歴史レクチャー
その後屋内へ戻り、一通りシードラの歴史や製造工程などのレクチャーを受けます。狭い施設ですが、昔ながらの器具などが置いてあって、マニアにはたまらない空間です。

展示ミニチュアがかわいい
屋根がついている3階部分が地上に面していて、地下1階へ続く穴に落としてプレス、絞られた果汁が地下2階の樽へ注がれるという重力を利用したエコシステム。
ミニチュア大好きにはため息もの。

まず一階の入り口からりんごが搬入されて・・

地下一階へつながる穴から、プレス機に落として・・・

絞った果汁は地下二階の樽で受け取ります。

地下二階でプレスの動力となっているのは牛

手で潰す工程は、時を経て牛に滑車を巻かせ、プレスする方法になっていたんですね。
試飲&おみやげ

ミュージアムには、その時期によって2種類のシードラを試飲できるショップがありました。
壁に建てつけてあるミニ樽から、シードラを飲むことができます。この日用意されていたのは、地元アスティガラガのシードラとフランス産シードラ。こちらでも、シードラの正しい飲み方を教わります。
「このグラスの側面に当てるのよ」と施設職員さん

畑を見て、昔の人のシードラ醸造の重労働さが身にしみた後のシードラは更に美味しく感じます。
他にもアルコール発酵をさせていないりんご果汁100%のジュース、
さらにシードラで造るアルコール度18%のリキュールは甘くて美味しい。日本では手に入らないレア物です。


ショップには様々な地域の多くのシードラがボトル販売されていました。
こちらもバスクらしい素焼きのピッチャー。バスクのシードラがボトリングされる以前、大樽からこのピッチャーに注ぎ、テーブルに運んで飲まれていたそうです。

Theおみやげっぽいロゴ入りマグカップやシードラグラス、Tシャツなども盛りだくさん。そしてそれなりに高いです。


アスティガラガはサンセバスチャンからバスですぐ、日帰りどころか午前中だけミニ遠足としても行くことができます。
緑に囲まれた小さな村にはシードル醸造所がひしめいています。ぜひ本場のシードルを味わいに行ってみてください。

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