アヒージョやピンチョス、パエリアだけがスペイン料理じゃない!地味だけどネイティブが大好きな「そんなのあるんだ」的な地味スペイン料理、地味スペインタパスたちをどんどこご紹介していきます。
今日は「パステル・デ・カブラチョ」です。
パステル(パテ)・デ・カブラチョ(オニカサゴ)
スペイン北部で食べられる、カサゴの身を使ったパテです。新鮮なカサゴを容赦無くほぐし、卵、野菜、トマトペーストと生クリームなどを入れてミキサーにかけ、その後湯煎で焼き上げるお料理です。
アストゥリアス、カンタブリア、バスク地方の、カンタブリア海に面した地域で一般的な一皿で、マヨネーズとトーストを添えて前菜として食べられます。
瓶入りの市販品もあります。
アストゥリアスではもちろんシードラと合わせて食べます。
チャコリやアルバリーニョとも相性良し!
パステル・デ・カブラチョは実はあの人が元祖
現在ではスペイン北部全土でポピュラーなお料理を作ったのは、バスクの伝説的な三ツ星シェフ、フアン・マリ・アルサックでした。
フランスの名店トロワグロでふわふわの魚のケーキを食べたフアン・マリは、その美しさと美味しさに感動し、バスクに戻り早速レシピを再現しようとし、バスクの海岸で「醜いが美味」として知られていたオニカサゴで試作することに。
しかし、小骨が多く油分も多いカサゴの身ではふんわりとしたケーキができず試作は失敗。そこで、魚の身と生クリームを合わせてミキサーにかけ、プリンのように蒸しあげてみたところ・・
「これは美味い!早速メニューに入れよう!」
となったそうです。それが1971年のお話。意外と歴史の浅いお料理でした。
作り方がわかりやすいパステル・デ・カブラチョのレシピ動画はこちら
”伝説のアルサックレシピ” スペイン語ですが映像綺麗なのでぜひ。
オニカサゴ以外にも鱈やメルルーサでも代用可能。
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