スペイン語のLLの発音どうしてる?スペイン語勉強#75

スペイン語のLLの発音

スペイン語の発音は簡単と言われるけれど・・LLの発音て迷ってる人、多くないですか?

こんにちは!北スペインの食と観光情報、そしてスペイン語学習に夢中なEriko(@greenspainplus)です。

Eriko
スペイン語力を活かして、これまでにスペインワインエージェント、イベント通訳、商業冊子翻訳、テレビ動画翻訳などを行うほか、マンツーマンのスペイン語レッスンを1,000件以上提供してきました。

このブログでは、スペイン語学習の独学のコツやスペイン語の使える表現を紹介していきます。

今回は、スペイン語のLL、La doble eleの発音についてお話ししていきます。

スペイン語の難しい発音て?

日本人にとっては発音が簡単と言われるスペイン語ですが、こだわっていくと難しいアルファベットと理由を挙げてみます。

  • C・・・日本人が苦手なth発音、だけど中南米だとSの発音になったりする
  • D・・・末尾についた時のdは公式では「弱くリラックスした音」
  • F・・・日本語のファフィフフェフォより始まりの口の幅が狭い
  • G・・・Ge, Giの喉から出す振動音が慣れない
  • J・・・Gと同様
  • L・・・日本語にはない音
  • LL・・・ジャなの?リャなの?もやもやする
  • Ñ・・・日本語のニャニュニョより粘るし、ñiは難関
  • R・・・単語のどの部分にくるかで巻き具合が変わる
  • X・・・エック(U)スと途中にUが入っちゃいがち。子音だけの音が日本人は苦手
  • Z・・・Ze, ZiはCと同じ

結構あった!

その中でも、何が正解なのかが分かりづらいLLって困っちゃいますよね。

スペイン語のLLってもやもやしない?

本来はリャ行に近いと言われるLL、参考書でもリャ行でルビが振られているケースも多いです。

でも、みんなが多分モヤモヤするのは、

ネイティブの発音が「リャ行に聞こえない」からだと思います。

Los Sonidos del Español (Fonética) – El sonido de la “LL /ll”

日本人の耳には、「ジャ行」に聞こえませんか?

実はこれは正しい聞こえ方です。

スペイン語には「ll /ʎ/(リャ行に近い)を、y と同じように有声硬口蓋摩擦音 [ʝ](ヤ行に近い)や有声硬口蓋破擦音 [ɟʝ](ジャ行に近い)などで発音する」(wikipedia「ジェイスモ」参照)ネイティブ話者がいます。

そしてこれは、スペイン、中南米の広い地域で広がっている発音です。

スペイン王立アカデミーでも、LLとYの発音は「一般的には違いはない」と明記されているほど。(参照

また、アルゼンチンやウルグアイなど、LLやYの音をシャ行で発音する国もあったりします。

日本人がLLを発音するならジェイスタになるべし

通じやすい、発音しやすいという二つの点から、

日本人がLLを発音するなら、世界の大半のジェイスタ同様、「Y」と同じ発音の

「ジャ行」で発音するのが良いのではないでしょうか?

それを踏まえて、もう一度上の動画「Los Sonidos del Español (Fonética) – El sonido de la “LL /ll”」で、LLを含む単語を口に出してみてもらうと面白いと思います。

100%通じる、そして世界のスペイン語圏の多くの地域(下記画像の濃い青の地域)でネイティブが発音する音です。

ジェイスモでない地域(赤)
ジェイスモの傾向が見られる地域(紫)
ジェイスモである地域(青)Wikipedia より引用

私はLLとYで異なる発音をしていることに今気づいた

私がスペイン語を学んだ北スペインは、上記の地図を見るとジェイスタがあまりいない地域のようです。

LL(/ʎ/)の発音とY[ʝ] 、ジャ行に近い[ɟʝ]を使い分ける地域と言えます。

ですが、色々な解説や説明を見てみた上で、LLとYの発音を意識してみると私はジェイスタのようでもあり、LLの発音でYとも少し違う口の動きがあることがわかりました。

例えば、

「もう、すでに」を意味する YA

「鍵を意味する」Llave

今までこの記事を書くまで意識したことなかったんですが、

あえてカタカナ表記するとしたら「ジャ」と「ジャベ」で最初の音としては一緒のようなのですが、

発音してみると、素直に最初から「あ」の音を出す「YA」に対し、

「Llave」は最初に小さく口が「い」を言ってます。「ぃジャベ」って感じ。

それがわかったら、そのほかのLLも全て最初に小さく「い」を言ってました。

Callos カィジョス

Pollo ポィジョ

Me llamo メ ィジャモ

これはLLの本来の/ʎ/発音ではなく、同じようにLLの発音の派生である「IO」の音に近いのかも、と思いました。

Hierba ( /ˈjeɾba/)など、iと他の母音がつながった時に出るYのような音。

ちなみに、自分のYの発音は、[ɟʝ]ではなく、[ʝ] 寄りなのではないかと推理。

この二つの音を、日本語で見てみるとその特徴がわかりやすいです。

  • [ʝ] 有声硬口蓋摩擦音 舌と上口蓋が触れるか触れないかで震わせて出る音 ←私はたぶんこっち
  • [ɟʝ] 有声硬口蓋破擦音 舌を上口蓋につけてはっきりと濁らせる音
[ʝ]よりの音を出している方法としては、

①日本語の「ジャ行」を、口を大きめに動かしてはっきり発音してみる

ジャ ジィ ジュ ジェ ジョ

そうすると、ジの音を出す時に、上の歯と下の歯が噛み合わさり、その裏側に下がピタッとくっついている状態を感じることができると思います。

もう一度、

ジャ ジィ ジュ ジェ ジョ

これを、今度は、

②上の歯と下の歯は完全には閉まらず(締め切らず数ミリ開けたままに)、

舌は前歯の後ろにはつかず、上の口蓋にギリギリつかない位置を保って間から空気を出す

[ʝ]ぽい。

LLの発音についてまとめ

ネイティブが、そしてRAE(スペイン王立アカデミー)が、

みんな「Yの音でいい」と言っているということは、

やはり日本語の「ジャ行」が、私たちが楽に出せて、かつネイティブ話者にも伝わりやすい音なのではないかと思います!

発音ルール、これからもっと学んでみたいと思います!

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2019-12-09

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