アストゥリアスの郷土料理としてスポットライトを浴びるのはFabada(ファバーダ)、アストゥリアスの大きく肉厚な白いんげん豆を塩漬けの豚肉、チョリソー、モルシージャなどと煮込んだ豆料理です。
そのファバーダの影に隠れて、アストゥリアスにはもうひとつのポピュラーな豆料理があります。
アストゥリアス内陸の豆料理ファバーダに対して、アストゥリアス海側の豆料理は、ファベス・コン・アルメハス、白いんげん豆とあさりの煮込みです。
しっとり煮えた豆があさりの出汁を吸って、ほっとする味。
アストゥリアス産シードラ、または軽めのリベイロの赤などが良く合います。

日本の白いんげん豆は小さいので、質感や大きさが似ている白花豆でつくりました。
今回手に入れたあさりが小さめだったのが残念。
時間はかかりますが、簡単なのでぜひ、大きめのあさりが手に入ったら作ってみてください。
<材料>
白花豆・・・・200g
あさり・・・・200g
たまねぎ・・・・1個
にんにく・・・・4かけ
ローリエ・・・・1枚
オリーブオイル・・・・大匙2
塩・・・・適宜
(あさり用)
にんにく・・・1かけ
水・・・50cc
白ワイン・・・100cc
小麦粉・・・大匙1
ピメントン・・・大匙1(あれば)
オリーブオイル・・・大匙1
<作り方>
①白花豆は前の晩からたっぷりの水に漬け戻しておく
②鍋に戻した豆、皮をむき半割りにしたたまねぎ、皮をむき丸ごとのにんにく、ローリエ、オリーブオイルを入れ、全体の2cm上ほどまで冷たい水を注ぐ。弱火にかけ、蓋をせず3時間煮る。
―この3時間の間、水が少なくなったら冷水を足し、豆が空気に触れないように。
時折鍋全体をゆする。煮崩れを防ぐため、豆はかきまぜない。
③豆が煮えるころに、あさりを準備する。中火のフライパンにオリーブオイルを熱し、みじん切りのにんにくを炒めたら、小麦粉を振って良く混ぜる。きれいに洗って砂抜きをしたあさりを加え、水とワインを加える。
殻が開いた順に豆の鍋へ移す。全てのあさりを移したら、フライパンに残っている汁にピメントンを加えて良く混ぜ、器に取り冷ます。
④ 冷えた3を豆の鍋へ入れ、鍋をゆすって混ぜ、塩で味を調える。さらに5分ほど煮てできあがり。
レシピによっては、トマトを加えたり、ソフリット(炒めたたまねぎ)を加えたりするものもあります。
このレシピは、もっとも簡単でシンプルに豆とあさりの味わいを楽しめる素朴なレシピです。
冷えてくるとほくほく豆のファバーダが食べたくなるのですが、塩漬け肉も煮込み用チョリソーも、モルシージャも家庭では手に入れにくいので、アストゥリアス海側の味、ファベス・コン・アルメハスを作ってみました。
ゆっくり煮た白花豆はとろりとクリーミーで、アストゥリアス産の白いんげん豆にも負けない味わい。
でも手に入るなら、Fabes de la granja(ファベス・デ・ラ・グランハ)農場の白いんげん豆、と呼ばれる大きい白いんげん豆で。
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