ロシア風サラダとは、スペイン全土で愛されるポテトサラダです。
スペイン語ではEnsaladilla rusa(エンサラディージャ・ルサ)と呼びます。
いわゆるポテトサラダなのですが、ツナとオリーブ、グリーンピースやゆで卵が入るのが特徴で、実はガスパチョ、サルモレッホと並ぶ夏のスペイン料理の代名詞ともなったりします。
材料
4人分:
じゃがいも・・4個
にんじん・・1/2本
固ゆでたまご・・1個
ツナ・・1缶
グリーンピース・・水茹で缶100g
オリーブ・・10個
オリーブオイル・・50g
レモン汁・・10g
マヨネーズ・・大さじ3〜4(好みで)
塩・・3g
※じゃがいもの大きさで味は変わるので、マヨやレモン汁、塩の量は好みで調整してください。
作り方
- じゃがいもは皮付きのまま、人参は皮をむいて水から茹で、柔らかくなったら冷ます。
- じゃがいも、にんじんは細かくカットし、固ゆでたまご、ツナ、グリーンピース、カットしたオリーブとざっくり混ぜる。
- オリーブオイル、レモン汁、塩を適量ふって混ぜる。
- マヨネーズを好みの量入れて混ぜて冷やす。
ロシア風サラダの歴史
スペイン全国のバル、レストラン、家庭で愛される「ロシア風サラダ」ですが、昔働いていたバルでは、「なぜスペイン料理でロシア風なの?」とよく聞かれました。
時は遡り、1860年。モスクワに創業し大流行した「エルミタージュ」というレストランがあります。
そこでシェフを務めたフランス生まれのベルギー人シェフ、オリヴィエさんが考案したという説があり
ますが、実は、彼のじゃがいも+豪華な具材(トリュフ、キャビア、山うずら、雷鳥、牛タンなど)+マヨネーズで和え、帝政時代の美食家達が称賛した伝説の料理は、実はもともと存在した「ロシア風サラダ」の新しい/異なるバージョンだったという説があるようです。
エルミタージュがオープンするよりも前、1845年に出版されたイギリスのレシピ本『The Modern Cook』では、ヴィクトリア女王の料理人である著者が「ロシアサラダ」としてマヨネーズで和えた野菜と魚介の添え物を紹介したり、
それよりも前の1815年にフランスで出版された料理本にも、茹で野菜をマヨネーズで和えた「パリ風サラダ」が紹介されているとのこと。
じゃがいもや野菜、その他具材をマヨネーズで和えるのがロシア風サラダの定義とすると、有名なベルギー人シェフオリヴィエが腕を振るったその前から、イギリスやフランスに伝わる「ロシア風サラダ」があったことになります。
少なくともスペインで現在愛されているロシア風サラダは、1856年にフランスで出版されたユルバン・デュボワ著書の料理本に掲載されたロシア風サラダが元になって広まったという説が濃厚なようです。
参照:¿Por qué se llama ensaladilla rusa y cuál es el origen del nombre?
スペインのロシア風サラダ
今回のレシピでは、固ゆでたまごの黄身をすりおろしたものを飾りとして使いましたが、スペインでは赤ピーマンやオリーブなどで飾りつけることが多いです。
また、ゆでた海老、タコを入れたり、表面にアンチョビを乗せたりするのも美味しいです。
テーブルの主役になるポテトサラダ、スペインの「ロシア風サラダ」ぜひ作ってみてください〜!
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ぜひ見ていってくださいね!