スペインを振り返る⑥ぶらりサンセバスチャンはこちら
サンセバスチャンを後にして向かったのはビスカイア郊外アチョンドにあるレストラン、エチェバリ。
素晴らしい食事を終えて、一行はリオハを目指しました。
たっぷりのワインと炭火焼肉でおなか一杯、眠気を誘う車内、窓から見えるバスク独特の透明感ある美しい緑が、少しずつ減って、乾燥していく、リオハへの道。
写真も撮らずに、落ち込んでしまいました。胸が締め付けられるほどバスクが好きなのです。
あまりにわかりやすい落胆ぶりが友人には面白かったようですが。
後ろ髪を髪引きちぎられるほど引かれながら、リオハの県都ログローニョへ到着。
こちらの宿は今回初めての「ホテル」、自動ドア!エレベーター!オートロック!カードキー!24時間フロント!に感動します。
しかもハイシーズン&映画祭まっただ中だったサンセバスチャンのペンシオンより安い・・
泊まったのはHotel Sercotel Portales オテル・セルコテル・ポルタレス
立地がよく(タパス通りとして有名なラウレル通りまで歩いて5分)、きれいな設備でした。おすすめです。
翌日、「まずは市場!」と今回の旅の合言葉どおり、市場を目指しました。
ログローニョの市場 Mercado de San Blas は小さいですが、さすが野菜売り場が独特でした。
なんと苗専門店が。葉物からアーティチョークなど様々な苗が売っていました。
ぶら下がっているのは、Pimientos riojano、スペインには珍しく辛味の強い、リオハ地方特有の赤ピーマンです。
何の苗か聞いたのに忘れてしまいました。
市場は吹抜けの二階建て、上の階はチーズや加工肉製品、パン屋などが。上から見ても、リオハの野菜の色とりどりの瑞々しさが溢れています。
リオハはスペイン北部内陸に位置しながら、豊かな水源による肥沃な大地に恵まれていて、お隣ナバーラと並ぶ野菜天国。
瑞々しいレタスやパプリカ、セロリやアーティチョークの美味しさは、「ワイン」で知られたリオハのもうひとつの名物です。
野菜はお土産には無理ですが、水煮や油漬け、酢漬けに加工された商品は日持ちもよいのでお勧め(重いですが)です。
この地方で採れた白アスパラガスやリオハピーマン、ギンディージャ、グリーンピースなどの水煮がうずたかく積まれているお店がありました。
二階の通路に置かれたテーブルに、ポロン(ガラス容器)に入った赤い液体・・ワインでしょうか?飲んでいいの?人がいなくて聞けず残念。
内陸ならでは、リオハも羊肉と豚肉の美味しさと加工品の豊富さはさすがです。
気になったのは下写真の上につるされているばら肉。乾燥したばら肉をどう調理するのか、今度聞いておきます。
みたことのないボール・・毛糸の玉のようなこの物体、子羊の腸を丸めてボール状にしたもの。スライスしてソテーして食べるそう。
写真、すこしぼけていますが、まるで花びらのように盛られているのは豚の耳
これも内陸ならでは、レンガのような物の正体は「豚の血を固めたもの」
これは分厚くスライスし、小麦粉をはたいてフライパンで焼きます。スペイン人て、「鶏レバー食べるの?気持ち悪い!」とか言う女の子が、平気で豚の凝固血ステーキを食べていたりするから不思議な国です。
さて市場を満喫し(小さい市場なのですぐです)、市場近くのリオハ産食品専門店で豆などを物色しながら・・
近くのバルで朝食。
それでも、温かいカフェコンレチェは鉄板です。満足。
この日は新しくバスを借り換え、ブドウ畑を2箇所見学することになっていました。
今回の旅の一番の目的、リオハでテンプラニーリョを食べる!です。
向かったのは、ワイン醸造家ラウル・アチャ(Vintae)の家族が所有するファミリー・ヴィンヤード、
樹齢100年越えのガルナッチャやテンプラニーリョ、ビウラ、モスカテルなどが大きく葉を伸ばしていました。
ぷりぷり、はちきれんばかりのぶどうがいたるところに!
こちらの畑は標高が高く他地域に比べ気温が低いことから、収穫は10月半ばとのことでした。
熟した白ぶどう、房についたまま自然に乾燥した茶色いぶどうを食べてみたら・・・なんと、干し梅の味。”梅干”ではなくて、コンビニとかに売っているあの甘酸っぱい干し梅。
たわわな実をつけ、左右に広がる枝を支える太い幹。アートです。
贅沢なことに、この自然の美しいぶどう畑の中でワインを試飲しながらランチすることに。
グラスは脚が独特なリオハグラスで
ここで飲んだワインの味にはどんなワインもかないません、贅沢なことです。
果汁も赤いガルナッチャ・ティントレラ(通常の黒ぶどうは、皮のみ色づいています)
将来の醸造家たち?
この畑で採れたガルナッチャで作ったワインも頂きました。
醸造家ラウル・アチャのファミリーヴィンヤードのワイン、「El Garnacho viejo de la familia Acha」(アチャファミリーの古いガルナッチャ)
ラベルをまねて、みんなで写真撮影!アチャファミリーのみなさま、ありがとうございました!
リオハの美しい自然に癒されて、バスク恋しさも和らいだところで、
二軒目はリオハ州から少しナバーラに入ったところにあるワイナリーへ向かいます!
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