12月24日の夜、こども達の為に栗を持って山から降りてくるおじさんがいる

ガリシアのクリスマスの伝説に、オ・アパルパドールという山から降りてくるおじさんがいます。

ガリシア版パパ・ノエル

アパルパドール
参照:http://www.albergueoapalpador.com/?Cod=135

ベレー帽をかぶり、赤毛のひげを蓄え、古いベストを着てパイプを吸う太ったおじさんは、普段は誰も住まない山で炭を焼いています。食べるものは野生のベリーや仕留めたイノシシ。

そんな炭焼きおじさんが山を降りてくるのは12月24日の夜、スペインではNoche buena(ノーチェ・ブエナ)と呼ぶクリスマス・イブ。そこから村々の家をめぐります。

煙突から家に入ったおじさんは、ベッドに寝ている子供たちがちゃんと食べているかお腹を触り、満足に食べることができているかチェックします。

そして、子供たちに山のおいしい栗を置いていくのです。

オ・アパルパドール

アパルパドールがお腹を触ったとき、ちゃんと一杯になっている子供はまた次の一年も食に困ることがないと言われ、クリスマスには寝る前までたくさん食べる習慣があったそうです。

お腹を触る=触診する、をスペイン語でApalpar(アパルパール)と言います。アパルパドールは、その名も「触診者」です、なかなかのホラーぶりです。

アパルパドールが住んでいるとされる山は、O Courel(オ・コウレル)、ガリシア内陸、ルゴのコウレル山脈だと言われています。

現在では赤と白のサンタクロースプロモーションに席巻されているスペインのクリスマス、最近はアパルパドール伝説を復興させるため、ガリシアの様々な地域で子供たちへ語り継ぐイベントが行われたり、ガリシア語で書かれた絵本なども次々と販売されています。

貧しく苦しい暮らしがあったガリシア内陸山間部ならではの、「お腹いっぱい食べられているか確認する」おじさんが出没する、怖いようで温かい伝説でした。

アパルパドールのスイーツ

いつかガリシアでクリスマスを過ごす時があれば絶対試したい、コウレル山脈の自治体フォルゴーソ・ド・コウレルにある協同組合が作る栗のお菓子。

ガリシア地方には16種類以上の土着の栗が自生していて、焼き栗は秋〜冬のガリシアの街には欠かせない風物詩ですが、煮たり、乾燥させたり、粉にしたりして様々なお菓子を作っています。

その中でも一番の目玉商品は、栗のパン?バターが入った生地で栗のクリームを使ったうず状のケーキ「Doce do Apalpador」(アパルパドールのお菓子)が食べたい!食べたい!

栗粉のクッキー

栗粉のビカ (スポンジケーキ)

栗のケーキ

フォルゴーソ・ド・コウレルの景色も一緒に見てみたい方はこちらもどうぞ

ああ、ガリシアが好きだ・・・・

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