モルシージャ・デ・ブルゴスとは、豚の血液と米、スパイスを混ぜて腸につめて加熱したブラッドソーセージのことです。
モルシージャ・デ・ブルゴス
モルシージャ・デ・ブルゴスとは
モルシージャは、スペイン語で血液が入ったブラッドソーセージを意味します。語源は諸説あるものの、腸づめを作るための分厚い腸を意味する「Morcón」に矮小句「illa」をつけた言葉という説が濃厚です。
スペイン各地で様々な豚の血を使ったソーセージが作られていますが、その中でも最も有名なものだと思います。
ブルゴスのモルシージャ(I.G.P. Morcilla de Burgos)の特徴はお米が入ること、そして実はお米よりも多く、ブルゴス産の甘みの強い玉ねぎがたっぷり入っていることです。
公式マークはモルシージャの上に大聖堂が乗っかってて可愛い。
材料
材料の割合は下記の通り。
玉ねぎ(Cebolla horcal) | 45% |
米 | 20% |
豚の脂身 | 15% |
豚の血液 | 15% |
スパイス、塩 | 5% |
ブルゴスのモルシージャに使うスパイスはピメントン、胡椒が入ります。味わいはシンプル。
ブルゴスの南にあるアランダではクローブやクミン、シナモンなどのスパイスが入ったりするなど、作る場所によっても違います。
製法
玉ねぎと豚の脂身を細かく刻み、胡椒、ピメントン・ドゥルセ、米、血を合わせて腸につめ、銅鍋で茹でて作ります。
調理法
カットしてオリーブオイルで両面カリッと揚げ焼きにするのが定番。崩してオムレツに入れたりもします。
「正しい焼き方」
お米入りモルシージャが売っていたので買ってみた
ずっとブルゴスに行けてなくて(最後に行ったのはなんと10年前!)、恋しいブルゴスの味。楽天でお米入りの「スペイン産ブラッドソーセージ」が売っていたので、早速購入してみました。
↑お値段は1,633円、販売店は栃木県宇都宮の渡清さんというお店で、輸入食材や国産のグルメ食材を扱っています。送料は950円でした。
通常のケーシングってすごい硬くて、噛みきれない感じの食感(なので食べずに残します)なんですが、これは輸出用なのか、みたことない質感(透明なゼリー、ビニールみたい)のケーシングに包まれてました。
ラベルには、豚の腸と書いてあったので合成ケーシングではないと思います。
定番の両面カリカリ揚げ焼き。周りの腸は焼いたらくるくる縮んだので取ってます。
こちらは、一口目にクミンを感じるスパイシーな味わいでした。
メーカーを調べたら、ブルゴスの南のアランダ・デル・ドゥエロに近い、ソティージョ・デ・ラ・リベラにあるメーカーでした。
モルシージャには欠かせない赤ピーマンを乗せて、オムレツの上に乗せてみたバージョン。卵との相性がめちゃめちゃ良いです。
本場ブルゴスではこう食べる
ブルゴスの人気バル、Casa Pancho(カサ・パンチョ)の名物タパス。うずらの卵の目玉焼き、モルシージャ、辛い赤ピーマンをパンに乗せたもので、チョリソーバージョンと対で頼むのがお約束。
チョリソーがのっているのはCojonudo(コホヌード)、モルシージャがのっているのはコホヌーダ、どちらもスペイン語のスラングで、「やばいやつ」のような意味です。ブルゴスに行かれた際はぜひ。
スペインで作られるその他のモルシージャ
①イベリコ豚で有名なハブーゴ(ウエルバ県)の肉がうまいモルシージャ・イベリカ
②ブルゴス同様お米と玉ねぎ入りですがシナモンやアニスが強く香るモルシージャ・デ・アラゴン
③血液と玉ねぎで作りクリーム状で食べるレオンまたはビエルソのモルシージャ
④玉ねぎの代わりにポロネギが入るモルシージャ・デ・ベアサイン(バスク)
⑤脂身が多く入りジューシーなモルシージャ・アンダルサ
⑥レーズン、りんご、いちじく、砂糖などが入る甘いモルシージャ・ガジェガ・ドゥルセ
などなど挙げたらキリがないのですが、各地でたくさんの豚の血液を使った腸詰があります。
おうちで気軽に作れるスペイン料理レシピをUPしています。
ぜひ見ていってくださいね!