Hola,ぐりすぺです。週ごとにテーマが変わるスペイン食・文化研究所ですが、今週のテーマはスペイン全土で6月23日に開催される火まつり、サン・フアンをテーマにしています。私は引き続き大好きなガリシア地方のネタを。まるでハリポタのような魔法世界が好きな人にはたまらない言い伝え・慣習がありました。
サン・フアン
元々はケルトの数千年前のお祭りが起源と言われていますが、聖書ではこの日聖ヨハネ(San Juan)が生まれ、誕生を知らせるために父が焚き火を焚いた、とキリスト教化したそうです。
スペイン各地で「焚き火」をキーワードにしたお祭りが大規模で開催されますが、2020年、2021年はコロナの影響で中止に。
2021年ガリシアでは公共の場での焚き火は禁止されていますが、個人所有の土地では許可となっているようです。
7つの水と7つのハーブ
私が初めてサンフアンを体験したのはガリシアのア・コルーニャ、2010年のことです。ア・コルーニャのメインビーチ・Riazorでは例年ものすごい数の焚き火が焚かれ人々が波の音と火と酒に酔う日、ですが、
市場にハーブの束が売られていたので調べたところ、なんとも素敵な?怪奇な?伝説がありました。
23日のサン・フアンの夜、7つの水源からとった水に7つのハーブを漬けて夜露に濡らし、その水で体を浄化する
<7つのハーブ・花>
ローズマリー
イヌバラ
セイヨウニワトコ
セイヨウオシダ
ウスベニアオイ
セイヨウオトギリ
コデソ
サン・フアンは、その焚き火で「不運を振り払い、魔女を追っ払い、体に取り憑いた悪魔を祓い、嫉妬から人を救う」そうです。
さらにハーブ水で体を浄化し(決してタオルで拭かず、自然乾燥するそうです)、ハーブは軒先に吊るして悪魔よけにします。
迷信深いガリシアの女性たちは6月23日には山へ入り水を汲み、ハーブを摘んで用意したわけです。
まるで・・中世の異教の世界・・!
現在では市場や街の花屋さんでもハーブ束が売られています。
ハーブを山に取りに行く動画
ガリシアのサン・フアンで食べたいもの
イワシの炭焼きが定番、そして同じく魔除けの意味を持つケイマーダ(Queimada)を飲むとより盛り上がります。
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