Txakolí チャコリ バスクのワイン

チャコリ バスクのワイン

 

バスク地方で作られるアルコール度数9度~12度(地域により幅が異なる)の主に白ワイン。柑橘のさわやかな香りとフレッシュな酸味、ほんのりとした苦味が特徴的で、超微発泡。泡を立てるために高い位置からグラスに注ぎ入れると、泡が弾けるとともに香りが立ち、口当たりが良くなることで酸味も和らぐ。

チャコリの歴史

 

キーワードは『フィロキセラ』19世紀末、ヨーロッパのぶどうを壊滅させた害虫被害によって、もれることなくバスク地方の黒ブドウも甚大な被害を受けました。
古木は引き抜かれ、外来品種や病気に強い品種への植え替えを余儀なくされますが、湿度が高く気温の差違が穏やかな産地ではうまく育ちません。
このフィロキセラ禍で、皮肉にもワイン黄金時代が到来したスペイン、フランスから生産者とともに近代設備と技術が流入しリオハで高い品質の赤ワインが作られるとともに、フランス側で最も輸入需要の高かった濃い赤ワイン生産がスペイン全体で増えていきます。
隣国リオハは世界へ名を轟かせる有名赤ワイン産地としてそびえ立ち、その後ろで濃い影に包まれたバスクのワイン産業。
わずかバスクに残った白ぶどうは、十分なアルコール発酵のための糖度が足りず、ガスを残したアルコール度数の低い白ワインになりました。
香りは閉じていて、酸味が強い白ワインを飲むコツとして、高くから注ぎ泡立たせることで口当たりが良くなり、香りが開く、このパフォーマンスが、他国からの観光客の人気となったのが20世紀後半、バスク料理人気とともにその人気は高まり、現在に至ります。

 

 



 

チャコリはバスク内の3ヶ所でそれぞれが原産地呼称委員会を設置して作られていて、チャコリ用のぶどう栽培面積が全体的に約700ha.となっているがその3D.Oの内訳は以下;

D.O. 原産地呼称委員会

  • 300ha. (サン・セバスチャンがある)ギプスコア県のTxakolí de Getaria(チャコリ・デ・ゲタリア)-Getariako Txakolina(バスク語/ゲタリアコ・チャコリナ)
  • 300ha. (ビルバオがある)ビスカイア県のTxakolí de Bizkaia(チャコリ・デ・ビスカイア)-Bizkaiko Txakolina(バスク語/ビスカイコ・チャコリナ)
  • 100ha. (ビトリアがある)アラバ県のTxakolí de Alava(チャコリ・デ・アラバ)-(バスク語/アラバコ・チャコリナ)

チャコリの品種

  • 白品種 Hondarrabi zuri(オンダラビ・スリ)
  • 赤品種 Hondarrabi beltza(オンダラビ・ベルツァ)

 

 

*地域によってはOndarrabi..と表記したり、Hondarribi..(オンダリビ・・)と発音したりするが、各村で方言が違うというバスクならでは。(各D.O.で見るとHondarrabi..がゲタリア、Ondarrabi..がビスカイア、Hondarribi..がアラバの正式表記ですが、それぞれのワイナリーを見てみると必ずこれに当てはまるわけではありません)

に加え、ビスカイアでは

  • 白品種Ondarrabi zuri zerratia(オンダラビ・スリ・セラティア)
  • 白品種Folle Blanche

なども作られている。

 

これらの品種は棚仕立て、またはフェンス仕立てによって栽培され、病気には弱いが、芽吹きが遅いため氷結の被害が少ない。また、バスク地方全体的に降水量が多く湿度が高いという特徴から糖度が上がりづらく、アルコールの低いワインとなる。

 

(ゲタリアのワイナリー サンタルバのぶどう畑)

赤品種オンダリビ・ベルツァの配合でロゼや赤も作られるが、チャコリ・デ・ゲタリアの場合栽培面積がオンダリビ・スリ95%に対しオンダリビ・ベルツァが5%、チャコリ・デ・ビスカイアの場合白の生産量が85%~90%とどこも生産量が格段に少ないため、ロゼ、赤の流通量は少ない。

ちなみにロゼは、伝統的にOjo de gallo(鶏の目)という別称で呼ばれるなど、色の鮮やかさが特徴。

また、赤・ロゼ同様流通量は非常に少ないが、チャコリを製造する過程で出た搾りかすを蒸留するOrujo de Txakolí(オルッホ・デ・チャコリ、チャコリから作るグラッパ)や、オンダリビ・スリとオンダリビ・ベルツァから作るEspumoso(エスプモッソ、スパークリング、バスク語ではアパルドゥーネ)もある。

スパークリングチャコリ アパルドゥーネ 

チャコリ”の語源には数種類あるが、ひとつはアラブ語chacalet(弱い、細い、軽いなどの意)から音が変わったという説と、バスク語etxakoa(エチャコア、家で作られたものの意)の音が変わり現在のバスク語のチャコリ、Txakolin(チャコリン)に定着したという説がある。

少なくともアラバでは4世紀ごろから農家で自家製チャコリの製造が一般化していたと言われていて、アラブ人のイベリア半島侵攻が8世紀初頭だったことを踏まえるとアラバで作られていたチャコリは当時別名で呼ばれていてその後アラブの影響を受けたか、または後者のバスク語の説が正しいか、それともそのどちらでもないのかは、まだ解明されていない。

チャコリ(白)の一般的な製法

  1. 9 月~ 11 月 ぶどう収穫後、ワイナリーへ
  2. 除梗
  3. 破砕:皮や種との接触が最低限となるように
  4. 圧搾
  5. デポジットに移し澱と果汁を分離させる
  6. 澱引き
  7. 発酵用デポジットに移し、 17 度設定で 12 日間熟成。定期的に澱引き
  8. 4 度~ 5 度設定で 10 日間安定
  9. フィルター後ステンレスタンクへ貯蔵
  10. 瓶詰め

 

チャコリ

 

シュールリー(定期間澱と果汁を一緒にして、澱の成分を果汁に移すこと)や樽熟成を行うチャコリもある。

また、ワイナリーなどでは完成したチャコリを瓶詰めにする他にも、 Kupelas (クペラス)と呼ばれる大樽へ移し、チャコリを保管する。

(ゲタリアのワイナリー  Ameztoi/ アメストイの Kupelas )

 

ワイナリーを訪れると、この Kupelas から直接注ぐチャコリを楽しむことができる。

 

チャコリの特徴

Txakolí de Getaria (チャコリ・デ・ゲタリア)の白チャコリが最も発泡感が強く、 Txakolí de Alava (チャコリ・デ・アラバ)のものはより内陸の白ワインに近いが、タイプ別の特徴は以下。

< 熟成を行わないヤングタイプのチャコリ  Txakoli joven>

「チャコリ」として生産されているうちの 85% ~ 90 %を占める。主にオンダラビ・スリと、オンダラビ・スリ・セラティアという品種から作られる。

麦わら色がかった輝きのあるグリーンイエローの色味、フルーティで華やか、ハーブの香りがすがすがしい。口に含むとフレッシュな酸味がフルーティさとバランスよく、後味に軽く心地よい苦味がある。

< 熟成タイプのチャコリ  Txakoli crianza>

限られた畑から採れる優れたぶどうのみが、熟成に耐えうるチャコリを作る。生産量は少ない。

麦わら色がかった輝きあるゴールドイエロー。フルーティな香りに、バルサミコの香りが特徴的で芳醇。

フレッシュだが深みがあり、しっかりとしたボディ。

< ロゼチャコリ  Txakoli rosado>

伝統的には ” Ojo de Gallo”  鶏の目と呼ばれるロゼタイプ。赤品種オンダラビ・ベルツァを最低で 50 %の割合で使用したもの。

イチゴ、フランボワーズなどの濃い色味で、濁りなく輝きがある。イチゴや野生の森のフルーツの香り、畑の青い香りやグリーンペッパーの香りなどが品種の特徴。

軽いボディで口当たりよく、フレッシュで活き活きとした味わい。酸味は白よりも柔らかく、フルーティな後味。

< 赤チャコリ  Txakoli tinto>

赤品種オンダラビ・ベルツァから作られる。通常は熟成はしない。

紫がかったチェリーレッドの色味。深みがあるアロマ、品種由来の野生の森のフルーツの香り、グリーンペッパーの香り。

ライトからミディアムボディで、フレッシュな味わいに、バランスのとれたタンニン。

稀にそのワインのボディの強さ、味わいの複雑さからクリアンサ(熟成)が可能と判断され、樽熟成を行う場合がある。

野生のフルーツの香り、グリーンペッパーといった品種独特の香りに、樽からのトースト香などが加わり、複雑みのあるチャコリができる。(流通はほぼない)

チャコリ・デ・ゲタリアのプロモーション映像↓

http://www.youtube.com/watch?v=mOdCvPNKboo

チャコリと合わせる料理

新鮮な魚介料理全般。簡単なものではツナのサラダやカラスミ、アンチョビなど。

タラの身をほぐしたものを入れたオムレツや( Tortilla de bacalao )、 鰯のから揚げ、海老のボイルなど。

しし唐のから揚げやピンチョスなど。

また、チャコリは BBQ にもぴったり。屋外であれば(もったいないけれど)高みから注いでこぼれても気にならないし、脂っこい料理をすっきりとした酸味が洗い流してくれるから相性抜群。ぜひ、クーラーボックスに一本チャコリを!

↓スペインで一番有名なバスクの料理研究家「カルロス・アルギニャーノ」が手掛けるワイナリーのチャコリも楽天で買えます^^爽やか、おいしくて大好き!



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