サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂

9世紀にヤコブの墓が”発見”され、アストゥリアス王アルフォンソ2世がその地に礼拝堂を建設、僧侶や聖職者たちの世話人や使用人などの住まいとして周辺に再び集落が広がったのがサンティアゴ・デ・コンポステーラの始まりと言われており、その礼拝堂が現在のサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の礎に。

正式名称はLa Santa Apostólica y Metropolitana Iglesia Catedral de Santiago de Compostela。

1122年、カリストゥス2世 (ローマ教皇)により聖年布告権を授与され世界でも稀な6つのカトリックの聖地(ローマ、エルサレム、カンタブリア、ムルシア、トレド、サンティアゴ・デ・コンポステーラ)のひとつとなっています。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の住所

Praza do Obradoiro, s/n, 15704 Santiago de Compostela, A Coruña, スペイン

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂の建物

1896年にスペイン文化財として認定、その後1986年にサンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂を含むサンティアゴ・デ・コンポステーラ旧市街がユネスコ世界遺産に認定されています。

813年、Pelayoという名の礼拝所守が、森の中で星が雨のように降る光景を数夜にわたって目撃し感銘を受けてイリア・フラビア(現在のパドロン)のテオドミロ司教へ報告、その後司教自身が現象を確認するために森に向かうと、そこに使徒サンティアゴと彼の2人の弟子、セオドアとアタナシウスとして識別される3つの遺体が休んでいる石の墓所を見つけた、というのが聖ヤコブの遺骸の”発見”として語られています。

報告を受けた当時のアストゥリアス王アルフォンソ2世がすぐさま礼拝堂を建設、その後829年に教会となり、899年にはアルフォンソ3世の命令によってプレロマネスク様式の教会を建設、最終的に1075年にアルフォンソ6世の治世下で大聖堂建築が開始されています。13世紀ごろ、現在の姿に近く落ち着きました。

西の果てのガリシア地方は土着宗教の影響が強く独立思想が定着しており、中央権力から物理的にも精神的にも離れている地域とされていた9世紀初め、積極的にガリシア地方の治世に乗り出したアルフォンソ2世と、教化を進めたい教会が絡む聖ヤコブの遺骸”発見”は作られた「奇跡」と読み解かれています。

サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂への行き方

空港から旧市街までは15km、タクシー、バスが便利です。バスは周回が空港発着で運行されており、終点のガリシア広場(Plaza de Galicia)まで行けばすぐです。