第一回スペインワイン会 “ベガシシリアの会”に引き続き、
第二回スペインワイン会”リオハVSトロ”無事行うことができました。
場所は前回同様恵比寿のしっとりスペインバル、Bar de España Ochoさん。今回もありがとうございます。
リオハ、スペインワインの代名詞として世界レベルの高品質ワインを生み出す先進的地域。
トロ、世界レベルではマイナーながら、果実味の強い葡萄が育つ気候条件を活かして”まさにスペイン”なパワフルな味わいのワインを作り出す地域。
同じ早熟の土着葡萄品種テンプラニージョをメインに使用し、全く違うタイプのワインを作るこの二つの地域、飲み比べ面白かったです!
選んだアイテムは、リオハ、トロのリーズナブル一本ずつと、スペシャル一本ずつ。
それにカバ、リオハの白、トロの白、〆にテンプラニージョのオルッホ!
ちょっと多かったですかね…
私個人的には、やっぱりリオハ、おいしいなと。
軽やかで、アルコール感が弱く、フルーティというより樽がうまく作用してすべてが均一になっている感じ。酸味やタンニン、果実味などが一体化していてなめらか。
トロはやはりパワーがある。リーズナブルなレンジのアルコール感、香りの強烈さはキャッチーかも。
今回飲んだワインはこちら!
まずはスペインで革新的なワイン作りを進めるVintaeビンタエグループの”スパニッシュホワイトゲリラ”から一本。
リリース後2ヶ月で12万本が完売してしまったという「スパニッシュ ホワイト ゲリラ」。
造られるほとんどのワインが赤ワインというリオハにおいて、
「リバリス」シリーズを造る『カスティーリョ・デ・マエティエラ』から、
白葡萄の単一品種で造るワインシリーズがリリースされました。
ラベルはミンガッロ兄弟の“BROS MOMD STUUDIO” が担当、
≪リオハでの白葡萄の戦い≫という意味で、葡萄産地の軍隊の制服を葡萄樹が着ているというデザイン。
まさにホワイト・ゲリラなのです。
by 輸入元オーケストラさんの販売ページより引用
ゲヴュルツトラミネール、リースリング、ヴィオニエ(樽熟)、シャルドネ、ベルデホ、ソーヴィニヨン・ブラン、アルバリーリョの7白葡萄、シャルドネが樽熟成とタンク熟成の2つあり、
計8種類の単一品種のワインをリリースしていているという(日本では樽熟のヴィオニエとシャルドネを除く計6種類の販売)、今のスペインワイン界の”白フィーバー”の申し子のようなラインナップ。
どの品種も興味あるけど、アルバリーニョやベルデホはスペインでも限られた地域でしか作られない土着の品種。今回はトロのワインと比較するため、本来はトロに近いルエダという地域で作られるベルデホ種をチョイス、面白い。
各品種の株はまだ樹齢6年程度、「小学生だと思って飲んでください」の、インポーターさんの言葉に納得。
余計なものがない、品種の特徴だけがおいしい水に溶けた感じ。とにかく素直な味ですいすい飲める。
ソーヴィニオン・ブランも以前味見したことがあったけれどやはりとってもシンプルでした。次は大好きなゲヴュルツとアルバリーニョが飲んでみたい!
スパニッシュホワイトゲリラシリーズは楽天で買えます。ぜひ。
トロの白はこちら。1965年創業という、トロでは古い歴史を持つワイナリー、フランシスコ・カサスのカンパロン・ブランコ。
トロはその土地のポテンシャルから、近年有名ワイナリーが進出し世界最高峰レベルのワインを生み出している地域。
その土地に古くから畑を持つワイナリーだからこその、高いコストパフォーマンスと評価されるワインです。
品種はマルバシア100%。
ちなみにマルバシアって、たくさん呼び名があるらしい、arinto do dao、assario branco、 blanco fino、blanca roja、 blanquirroja、 boal cachudo、malmsey、malvasía canaria、 malvasía fina、malvasía riojana、rojal、subirat、subirat parent、tobia…
マルバシア100%てあまり飲んだことないけど、このカンパロン・ブランコは香りが淡白でニュートラル、穀物的でもないしフルーティでもない、不思議な香り。
ハーブなどを思わせるフレッシュでさっぱりとした味わいで、夏に冷やしてぐいぐい飲みたいタイプ。
トロの乾いた大地が浮かぶ、きれいな味わいの白でした。赤一本目は白と同じカンパロンのクリアンサ 2008。
ティンタ・デ・トロ(テンプラニージョ)100%。
6ヶ月のアメリカンオーク熟成後ボトリングされ、24ヶ月おいてからリリースされることで、程よい熟成感が特徴とか。
抜栓後強いアルコールの香り、グラスに注いでしばらく経った後の樽の香り、フルーツの濃い香りが劇的な印象。
タンニンはしっかりしているけどとげとげしくはなく、量感がありまろやか。
これ、小売価格1700円(税別)ということもふまえて、かなりお得感あるワインだと思う、ちょっと樽が効きすぎてる甘ったるい感じは否めないけど、デイリーに飲むワインとしてはパワフルで飲み応えある。
スパイスの効いた料理や、シンプルに焼いた牛肉や豚肉と合わせたいかも。
このカンパロンシリーズも楽天で買えるのでぜひお試しあれ。(白は税込1260円!)→カンパロン クリアンサ [2008] フランシスコ・カサスリオハの赤は、アルタ・リオ クリアンサ 2008。
テンプラニージョ 100%
リオハのCenicero(セニセロ、灰皿)という村にある小さなワイナリーのメインブランド。
インポーターさんの社内ブラインドティスティングで東京オフィス、大阪オフィスともに堂々のNo.1を勝ち取った実力のあるワインです。
10~20年の樹齢の葡萄を手摘みで収穫、12ヶ月のアメリカンオーク熟成後12ヶ月おいてリリース。
リオハはスペインの他の産地と違い、クリアンサ(樽熟成)と名乗るには12ヶ月の熟成が必要。(他産地は最低6ヶ月がほとんど)
前出のカンパロン・クリアンサもアメリカンオークを使用し、甘い樽の香りが特徴的で好印象でしたが、こちらもアメリカンオーク、だけどわざとらしい樽感はなく、テンプラニージョのさわやかなハーブの香り、フレッシュな酸、柔らかなタンニンをオークの香りが薄く包んでいるかんじ。
このワインは小売では現在販売していないようなので、ぜひBar de España Ochoさんにて飲んでみてくださいね。
実は今回は、リオハのワインに合わせてオチョさんに特別にお願いし、リオハの郷土料理を作ってもらいました。リオハといえば、のPatatas a la Riojana(パタタス・ア・ラ・リオハーナ)、リオハ風じゃがいもの煮込み。じゃがいもとたまねぎ、ピーマンをチョリソーと軽く煮込んだ、野菜がおいしいリオハならではのお料理です。
クリアンサクラスのリオハワインと相性がぴったりのこのお料理、普段はメニューにありませんのであしからず。
食べたい方はスペインワイン会にぜひご参加を。リオハvsトロの会も終盤。
スペイン各地で優良なテロワールを発掘し、優れたワインをプロデュースする人気醸造家、テルモ・ロドリゲスのお父さんが作る、クラシックなリオハワイン、レメユリ 2007。(本当はレメジュリと読むと思うんですが、市場的にレメユリと呼びます、ブジの映画見に行ったとき、窓口で「エル・ブリ」一枚と言ったときの違和感を思い出します)
テンプラニージョ90%に、ガルナッチャとグラシアーノが5%ずつ。
これはいつ飲んでも、本当に美味しいです。
なめらかなテクスチャーに、フルーツのコンフィのような甘い香り、ハーブのすがすがしさ。
一般的にスペインワインに思う、”濃くて果実味強くて”というイメージはないです。
エレガント、なめらか、しっとり、上品にきれいに続く長い余韻。
でも実はこれが、”リオハワイン”の特徴だと思います。
リオハのワインを飲む中で、外せない一本。〆はトロのピンティア 2005で。
前回の「ベガ・シシリア」の会で、泣く泣くラインナップから外したピンティア、第2回で登場させることができました。
ベガシシリアグループが、「トロで一番トロらしくないワインを作る」をモットーに立ち上げたワイナリー ボデガス・イ・ビニェドス・ピンティア。
ティンタ・デ・トロ(テンプラニージョ)100%
トロワインの特徴である”凝縮感”はそのままに、より洗練された上品なワインを目指して作られたピンティア、
ワイン会に参加いただいた、普段はあまりスペインワインを飲まない方たちも、普段おいしいスペインワインを飲んでいる方たちも絶賛。
トロらしいアルコールの高さ、15%、けれどそれを感じさせないまろやかさ、さすがです。2005年はトロの当たり年、2001年の初リリースから4年の時を経て、海外からの評価も高い”スーパースパニッシュ”の一本。
他ベガシシリアのワインに比べて比較的価格も低め(2005年ビンテージ・希望小売価格9450円)なので試せる価格。
インポーターミリオン商事さんの商品紹介ページに、詳しいワイン情報アップされていますので興味ある方はぜひ。
そしてこれが最後の最後、〆の〆、珍しいテンプラニージョ100%のOrujo(オルッホ、葡萄の蒸留酒)を。
ラ・マンチャの歴史あるブランデーメーカーの2代目が、海外やスペイン国内の有名ワイナリー(AALTO、ベガシシリアの醸造責任者も勤め、アリオンを生み出したマリアーノ・ガルシアが責任者のワイナリー)でワイン作りを学び、ホームに帰って作るオルッホ。
そのストーリーだけでも惹かれるのに、なんと作るオルッホがゲヴュルツトラミネール単一、ソーヴィニオン・ブラン単一、テンプラニージョ・ロブレ、アイレン単一のハーブオルッホ、これはスペインワインマニアにはたまらないラインナップ!
ゲヴュルツトラミネールのオルッホも以前味見させてもらったのですが、やっぱり大好きなゲヴュルツの香りがしました・・・
オルッホはやはりガリシアのアルバリーニョ100%で、と思っていますが、こういう変り種の蒸留酒も面白い。
今回頂いたテンプラニージョ・ロブレのオルッホ、”ロブレ”はオーク樽の意味。グラッパと違い、樽熟成をかけたオルッホはなかなか見かけません。
強い味わいの一般的なオルッホに比べてとってもまろやか、スムースな口当たりで、食後の一杯に最適。
なかなか市場に出回っていないレアな一本、みなさんとおいしく頂けて幸せでした。
第3回スペインワイン会@Bar de España Ocho ”リオハvsトロ” 今回は14名の方に参加して頂くことができ、とっても楽しい会になりました。
参加して頂いたみなさん!ありがとうございました。
そして今回もまた無理を聞いていただいた恵比寿しっとりバルOchoさん、ありがとうございました。打ち合わせに行った際お誕生日をお祝いした、オチョシェフのあいものさん。Gracias!
さて第3回スペインワイン会やりますよ。
詳細はTwitter @greenspainplusにて。
レアなワイン、この会でしか飲めないワイン出していきますのでぜひご参加おまちしています!
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