特別な材料はいらないガリシア料理、ラショは歴史があった

たまたまスーパーで美味しそうな豚ヒレ肉がなんと「50%OFF」の嬉しいシールが貼ってあったのでGetしました。割引後150円/100gくらい。安い!ということでヒレ肉あったら作りたいと常々思っていた(?)ガリシア料理を作りました!

豚ヒレをガリシア語でRaxo(ラショ)と呼ぶ

ガリシア語で豚のヒレ部分をRaxo(ラショ)と呼び、その昔、ピーマンがアメリカ大陸からスペインに持ち込まれた16世紀より前のお料理です。

赤ピーマンを乾燥させて作ったパウダー(ピメントン)に殺菌、抗菌の効果があるということで、冬の豚の屠殺から加工にピメントンが使われるようになり、チョリソーやロモが作られ始めたのはピーマンがスペインに入ってからだそうです。

その前は、肉を長持ちさせるためスモークしたり、塩漬けにしたり、オイルに漬けるのが一般的だったそうで、昔のラショのレシピは下記の通り。

・掃除したヒレ肉に塩、にんにく、オレガノ、黒胡椒、パセリをすり鉢で潰したペーストを塗り、冷暗所の麻布の上で数日乾燥させる
・その後マンテカ(豚脂)でまんべんなく覆い、そのまま1年間保存
・食べるときは脂ごと炒め、揚げ焼きにした(または余分なラードは落として濾し、食用脂として再利用した

脂で包むことで、抗菌、抗酸化、抗寄生虫の効果があったとのことです。

現在のラショはこうして作る

冷蔵庫や保存料はもちろん、ピメントンさえなかった時代の保存食は、やがて少しずつ形を変えて、オイルマリネの豚肉料理となりました。

材料(3〜4人分)

豚ヒレ・・450g

にんにく・・3かけ

塩、胡椒、オリーブオイル・・適宜

付け合わせ・・揚げ芋

作り方

1.ヒレ肉を3cm角にカット

2. にんにくはみじん切りにし、塩、胡椒、オリーブオイルと豚肉を合わせる。オイルは多めが美味しいです。大さじ4杯くらい。にんにくも、日本の感覚より相当多め。

3. よく混ぜてラップをし冷蔵庫で1日寝かす

4. マリネしたオイルごと、中火で焼き、塩で味を整えます。

5. 芋は1cm幅にカット、水気を切っておく。

6. 中火で揚げ煮にして、柔らかくなったら強火にしてカリッと揚げる。20分ほどかけてゆっくりじっくり揚げると、周りが硬めにカリッと、そして中がもちっと、ガリシア風になります。

7. 皿に揚げ芋を盛り、肉をその上に乗せて出来上がり。

ガリッとしたパンと、できればガリシア産赤ワインがあったら最高です。

オイルに漬けたヒレ肉が柔らかくて、芋が甘くて、とっても美味しくできました!

次はラードでやってみようかな・・?

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1 個のコメント

  • パドロンのオリーブで焼いたのを、毎日食べました。とても気に入ってたので、日本に帰国してから作ってみましたが、ピーマンでは無理でした。
    またスペインに行かなくちゃ。

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