サンティアゴ・デ・コンポステラのプルペリア(タコ専門店)、念願の再訪!
その名はメソン・ド・プルポ
6月後半なのにコートを着ないといられない寒さだった暗雲立ち込めるこの日。やはり特別な空気が流れている、サンティアゴ・デ・コンポステラ大聖堂前の広場。
美しい・・・。
この日はオウレンセから電車でサンティアゴへ向かいました。
何度かのガリシア訪問で、私はどちらかというとガリシア地方南部(内陸)が好きだな、という感覚があり、今回もオウレンセ4日滞在で色々動いていました。
今回、サンティアゴ・デ・コンポステラは1日だけの滞在で、旧市街にある修道院で売っているお菓子が買いたかったのと、パン屋さんをいくつか巡ろうというゆるい予定だけしか立てていませんでした。
毎年東京と大阪で交互に行われるツーリズムEXPOで、私は2017年からバスクブースに立っているのですが、いつもお隣のガリシアブースにいらっしゃるガリシア州政府のプロモ担当のマデさんがサンティアゴでお仕事をされているというので、隙間に一緒にご飯を食べようということになりました。
「何食べたい〜?」の質問に、「メソン・ド・プルポ」と即答、マデさん「おおおおおお!」と唸りました。
また、絶対食べたかったんです!ここのタコのガリシア風を!
マデさん曰く、地元でも、美味しいタコを食べよう、となると名前が出るプルペリアとのことで即決!
マデさんの予定が残念ながら合わなくても、自分一人でも行こうと思っていたメソン・ド・プルポ。
心配していたのは提供される量ですが、二人で行ければ楽しいな〜!と思って本当に本当に楽しみにしていたんですが、なんと自分が体調を崩し、結果として全く食欲ない状態で向かいました。残念!
メソン・ド・プルポのメニューは三カ国語展開だった
待ち合わせ時間より先に着いて、ドキドキワクワク(食欲ないくせに)の再訪問。
飾りっ気のない店内ですが、いい匂いがします。
以前訪問した時メニューがあったかどうか、気づかなかったのですが、今回はメニューがテーブルに置かれていました。英語とフランス語ありました、これならスペイン語話せなくても指差しでOK!
今回メソン・ド・プルポで食べたもの
今回はタコと、前回食べたかったけど食べられなかったソルサ(チョリソの中身を炒めたもの)、風邪を引いた体にビタミン補充したくてパドロンの素揚げ、そして店員さんおすすめのイカフライと、メニューにはないけどその日のおすすめだったエンサラディージャをいただきました。
この銀皿も良いですよね・・・
そして友人は赤ワインを、私はお水を(涙)
ワインはガリシア地方ならではの、陶器のお椀(クンカ)でワインを飲みます。ワインが入っている小さなポットは、Palomita(小鳩)と呼ぶそうです。可愛い。
タコ、プリップリ。ボリっボリ。海の味がする滴る汁にガリシアパンを浸して食べる、幸せ!
体調の悪さが一瞬治るくらい、すごく幸せでした。
ちなみに、ガリシアでは2024年は5月と6月にタコの禁漁を実施。これは、タコの漁獲量と、タコのライフスタイルを照らし合わせ、ガリシアの漁業を持続可能とするための措置で、毎年実施されています。
このメソン・ド・プルポは、ガリシアで水揚げされたタコを常時提供しているということなので、この日(6月19日だったかな)に私たちが食べたタコは冷凍されたものであるはず、とマデさんは推察していました。
メソン・ド・プルポでベストなタコを食べるには、禁漁(La veda)が行われる5月、6月以外が本当は、良いようです。(十分美味しいけどね!)
また、サンティアゴ・デ・コンポステラ旧市街の観光客を多く対応するバルやレストランでは、グッと仕入れ値が変わるモロッコ産の冷凍タコや、ヨーロッパから輸入したタコが使われていることも多いので、そういう意味でも地元の人たちは「どこでタコを食べるか」を大切にしているのかもしれません。
パドロンピーマン、これもしっかり揚がっていて、ガリガリの大粒塩が美味しかった!
エンサラディージャというのは、一般的にじゃがいもにマヨネーズを和えたサラダのこと。キリッと冷えて美味しかったです。これ、以外とワイン泥棒なんですよね・・・!
ソルサはZorzaと書き、スペイン語ではPicadillos(ピカディージョス)と言ったりします。これは、本来は12月のマタンサ(屠殺)の際にチョリソを仕込む際に、味付けが良くできたか腸に詰める前に炒めて味を見る料理で、今ではこれだけで市場で売っていたり、バルなどで提供されます。
ピメントンとニンニクでしっかり漬かったソルサは、一切れでビールが大瓶一本飲める旨みの塊です。
そして特筆すべきはこの下にたっぷり隠れているポテトフライです。ガリシアは、4県でPataca de Galiciaの名の下に原産地呼称のじゃがいも3種(ケネベック、アグリア、ロブレ・フィノ)が栽培されています。
ガリシアはどこで食べてもお芋が本当に美味しい。
このポテトフライがどの品種かというとわからないのですが、アグリア(黄色い)ではなさそう。ホクホクで柔らかく滑らかで、手作りフライならではの薄い表面のカリカリが美味しかったです。
これは、Calamares fritos con patatasのハーフサイズです。
フルサイズとハーフサイズがあるメインのメニューの中に入っています。イカがもっちもちで、衣がザクザクでこれも美味しかったです。
ここまで、二人で頼んだ量を全部食べれたかというと、タコとピーマンは完食、それ以外はお腹いっぱいになり、食べきれませんでした・・・全部でかい・・・
でもご安心を!
お持ち帰りできます。結構しっかりしたプラ容器に入れて袋にも入れてくれたので、ホテルに持ち帰って胃にスペースが空いた時につまめました。
デザートは別腹、これはみんなが頼んでいたチーズのフラン、濃厚クリーミーなクリームチーズにしっかり苦いカラメルがたっぷりかかっていて、絶品でした。
今回は、自分の胃袋が本当に不甲斐なくて悔しい思いをしました。
また絶対リベンジします。今度は夜に行ってワインたくさん飲みたい!
お店を出てすぐの通りを右に少し上がっていくと、見たことのない、市庁舎越しの大聖堂が見えました。最高。
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