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スペインを振り返る②ゲタリア(2013収穫期の旅)はこちら
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ついに来ました、マルティン・ベラサテギー!
朝からシードラ醸造所・ミュージアムを見学後、バスクのチーズ村イディアサバルを訪問(イディアサバル訪問記)したのですが、その日はアスティガラガでピンチョスコンクールがあったり、イディアサバルで訪れたチーズ農家で「ベラサテギ行く金額で1ヶ月養ってやる」くらいのこと言われたので、バル巡りや更なる小さな村を訪問などに心惹かれてしまったのですが。(二日酔いの影響もあり、もうゆっくりしたかったのですね)
夕焼けのイディアサバルに後ろ髪引かれて去り、サンセバスチャンの市街へ戻り身なりを整え、向かいましたマルティン・ベラサテギ。
Martin Berasategui HPで予約できます。(スペイン語・英語・フランス語対応)
予約時間ぴったり、急いでエントランスの写真だけ撮り、中に入りましたが、レセプションで15分ほど待ちました(笑)
通されたのは、薄もやの青い夕暮れの中のテラス席。9月終わりの、暑くもない寒くもない、ちょうどよい空気でした。
テーブルにはマルティンの写真とメニュー。この日は残念ながら、マルティンはラジオ収録のため不在でした。会いたかった!
メニューを写真に取る人、うれしそうに眺める人。
二日酔いに渡されたのは分厚いワインメニュー。世界各国のワインがずらり、記載されていました。
ワインは、もちろん「スペインワイン」縛りでお皿に合わせてセレクトしてもらうようソムリエにお願いしました。この日テーブルを担当してくださった、ソムリエのダビースさん。セレクトしたワインを「知ってる!」というと、「じゃあ違うのにする!」と笑いながらチェンジしてくれたり、熱くバスクのチャコリについて語ってくれたり、楽しい時間となりました。
予約していたコースは、「El Gran Menu Degustacion」マルティン・ベラサテギのこれまでに提供されたお料理の中から、様々な年の代表作をひとつのコースにしたものです。
血圧上がります。
一皿目はマルティンのスペシャリテ、青林檎とうなぎ、フォアグラのミルフィーユ。(1995)
Milhojas caramelizado de anguila ahumada, foie gras, cebolleta y manzana verde
パンは数種類からチョイスできたのですが、一番色の濃いこちらを選びました(なんか色濃いパン好き)。香ばしくした黒糖蒸しパンのような、どこか懐かしい味。
スペインのコース料理を食べるときに一番やってはいけない、パンがおいしくて最初にけっこうつまんじゃう(その後、永遠に終わらない(と思われる)お皿の数々が、間違いなく食べれなくなります)を、もれなくやってしまいました。美味しいパンは罪です。
二皿目は、イカ墨のクリームがくるまれたイカラビオリに焼きヤリイカから取った出汁を注ぐ一品。
Caldo de chipirón salteado con su crujiente y ravioli cremoso relleno de su tinta(2001)
三皿目は、本当は牡蠣だったのですが、体調を考えチェンジしてもらいました。代わりに頂いたのがKokotxa(ココッチャ)、メルルーサの顎部分のV字筋肉です。ぷるっぷるのゼラチン質の身と、そのゼラチンが溶け出したふるふるなソースが絡まるバスクならではの味。
四皿目はまるでデザート?焼き黒にんにくのペーストが皿に塗られた皿に、ビーツのセビーチェ、ラディッシュのグラニテにホースラディッシュのクリーム。
Ajo negro salteado con ceviche de remolacha. Granizado de Rábano y crema raifort(2013)
五皿目、生フェンネルをお米仕立てにしたリゾットとエスプーマ
Perlitas de hinojo en crudo. en risotto y emulsionado(2009)
六皿目、乾燥させた海草とフォアグラのソテー、ホースラディッシュ豆腐、しょうゆベースのスープ
Foie asado con algas reposado sobre cuajada de raifort, caldo de soja fermentado(2013)
写真、取り忘れている七皿目、このあたりからもう既に、胃が「もうOKだよー」といい始めてます。
ゴロチャテギ農場の卵、液体のハーブサラダとジャガイモのカルパッチョ
Huevo “Gorrotxategui” reposado en una ensalada liquida de hiervas y carpaccio de papada(2011)
八皿目、野菜と魚介の温かいサラダ
Ensalada tibia de tuétanos de verdura con marisco. crema de lechuga de caserío(2001)
九皿目はこちらも有名な、ヒメジのかりかりうろこ焼き。
Salmonete con cristales de escamas comestibles. brotes de soja, semora de trigo y sep(2013)
さて、残念ながらしつこく二日酔いの残るぐりすぺは、ワインを飲めず匂いをかぐだけという、非常に残念な結果となりました。悔しいです。「いえーーーい!」とジントニックで乾杯して調子に乗った前日の自分に頭突きしたい気分で、それは一年経った今も変わりません。
さっぱり系のお肉を食べたかったので、チョイス可能な十皿目のお肉は鳩にしました。
鳩のローストとたまねぎ、イベリコ豚のほほ肉、しょうがのジュースとケーパー
Pichón asado y cebolla con careta iberica, jugo de jengibre y alcaparra(2013)
素晴らしいお料理、しかしこの辺りで胃は「もうやめてー」と言っています。残すところあとデザート!ふんばれ胃!
デザート一皿目はきゅうりの爽やかな一品。
りんご、レモン、セロリ、きゅうりのカルパッチョ。これになんとジンのエスプーマが。香りだけで蘇る前日の楽しい記憶と朝からの苦い記憶・・・
El postre de manzana, limón, apio, pepino, ginebra y menta(2013)
デザート二皿目はチョコレート、重ためか!?と気が遠くなりかけながらも、ふわっと柔らかなカフェ風味のチョコスポンジに、ウィスキーのシャーベットの大人なデザート。
Niebla de café y cacao sobre plátano con sorbete y granizado de whisky(2013)
饗宴はまだ終わらない、一家に一台欲しいプティフール台には一日これだけで大丈夫なのではというチョコレート、マドレーヌなどの焼き菓子。しょうがの焼き菓子が美味しかった、そしてこのときほど、二つ目の胃袋を欲したことはなかったです。
カフェを飲んで食事終了。バスの運転手さんがお迎えに来る時間まであとわずか、ソムリエさんにお願いして館内を案内して頂くことに。
憧れのマルティンのキッチン、広いです!みなさん黙々と作業されておりました。
ぐりすぺの大好きな料理番組、「Robin food」の出演者ダビースとマルティンの絵が壁に。
サプライズがあるんだというソムリエの後を着いていくと・・・・!
なんとレストラン地下には、料理番組「Robin food」のセットが!!!大好きな料理番組の収録スタジオに来れるなんて!重たい胃を引きずって階段下りた甲斐がありましたよ!
興奮するぐりすぺを置いてツアーはソムリエ・ダビースさんの聖地、ワインセラーへ。
意外と小ぶりなセラーでしたが、ワインラバー垂涎の空間。ここでダビースさんのパッション爆発、好きなワインの話や、お客様にお勧めするワインのチョイス法など、色々お話聞かせてもらいました。
お腹もいっぱいだし、またテーブルへ戻ってお茶でも飲もうか~なんて気が大きくなっていますが、
またもや、運転手さんが待っている!!!!何度も携帯から「今出る!」「もう出る!」SMSを送り、名残を惜しみながらレストランを退出しました。
素晴らしいお料理とワインセレクト、そして何よりとても心地よいホスピタリティ。
(↑と書くと、なんともありきたりな安いフレーズですが、超超超超どすごいレストランでありました)
素晴らしい夜を共に過ごせた、同じ価値観を持つ友人たちにも乾杯。
次は、絶対にベストコンディションで参ります。
さて、翌日はサンセバスチャンの市街をふらり、そしてリオハへ出発!
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